十和田の学習塾、進学塾の【さくらアカデミー】

仕事をする上での数学の重要性

2021.12.16 ブログ

こんにちは。高校部の亀井です。

 

最近、社会人になってから数学を勉強しなおす人が増えているそうです。現に、中学・高校数学をもう一度勉強しなおすための本が数多く出版されています(Amazonで検索してみてください)。

 

一般的な自然科学系の学問の話をしますと、「その学問がどれだけ発展しているか」は「どれだけ数学が応用されているか」と完全に一致します。物理なんかはもう完全に数学といってもいいくらい数学が使われていますし、化学には大学(の数学科)で学ぶ理論である「群論」が登場します。生物学にすら「数理生物学」なんているジャンルもあるくらいです(まだ簡単な微分方程式程度しか使われてませんが)。

 

これはあくまで「自然科学」という理系の分野の話なのですが、ここ20年くらいの間、上で述べたような数学の応用が文系の分野である「社会科学」にまで広がってきているのです。

 

その典型的な例が「経済学」です。現在の経済は市場経済という、市場をベースとした経済なのですが、株や為替のランダムな値動きに対し、確率論を使って暴落のリスクを数学的に計測して、万が一の場合に備えようとか、株や為替が変動すると値段の変わる商品に対し、どのように変動するとどのように価格が変わっているのかを計算する数学の公式を求めたりとか、かなり本格的な数学を使います(学部レベルでなく、大学院レベルの数学が必要になったりします)。

 

経済学部の理系枠ができたのはそのためですね。現在、日銀(日本銀行)が運営する研究所で、金融市場を数学的に研究するチームがあるくらいです。

 

あと、意外に思われるかもしれませんが、「法学」にも数学が登場したりします。法律と数学がつながるというのがピンと来ないかもしれませんが、実はつながるんですよ。

 

例えば、「特許」という言葉を聞いたことがあると思います。これは簡単に言えば製作者の利益を保証するためのものなのですが、あなたが新しい商品を世界で初めて製作したとしましょう。そして、それに対する特許を申請することを考えてみてください(特許を取らないと、他人にアイデアをパクられて利益が入ってこなくなります)。

 

その新しい商品はどういうものなのかを、申請するときにきちんと言葉で説明しないといけません。例えば「ボールペン」をあなたが世界で初めて作ったとしましょう。でも、「ボールペン」という単語を知っている人は世界中誰もいないわけです。そうすると、それがどういうものなのか、言葉で説明して、世界初の商品であることを伝えないといけません。さて、あなたなら「ボールペン」をどのように説明しますか?

 

簡単に「書くもの」と思った人もいるでしょう。しかし残念ながら、これではダメです。なぜなら、「鉛筆」があるからです(別に鉛筆でなくてもいいのですが)。単純に「書くもの」と定義してしまうと、「それは鉛筆と同じですね。新しい商品とは認められません。」となってしまいます。「ボールペン」は「書くもの」ですが、「書くもの」は「ボールペン」とは限りませんよね?この時点で、なんか数学のアレに似ているな、と感じた人もいるかもしれません。

 

逆に定義を細かくしすぎてもいけません。例えば、ボールペンを「手でスイッチを押してから文字を書くもので、色は白、インクは黒のもの」とか定義してしまうと、今度はコピー商品を作りやすくなってしまいます。色を青に変えただけで別の商品とみなされてしまいますから。

 

このように、新商品を定義するときは、うまく「必要十分」になるように言葉を慎重に選び、反例がないかどうかを徹底的に吟味する必要があるわけです。そうしないと、そもそも特許が取れなかったり、特許が取れてたとしても、コピー商品を作られてるのに訴えることができない、なんてことになりかねません。こういうところにも「数学的思考」が必要になってくるわけです。

 

その他にも、データサイエンスなんていう分野が出てきて最近人気なのですが、これも会社の売り上げなどを数学的に分析し、今後どのようにビジネスを進めていくかの判断材料にしたりするみたいです。そもそも、データを扱うには今はエクセルが必須ですが、その時点で関数とか使わないと作業がとんでもなく面倒になりますからね。それができないと無能扱いされてしまうレベルです。

 

こんな感じで、もう数学は文系理系関係なく、また受験に限らず仕事をする上でも必須のスキルになりつつあるわけですよ。「受験は数学なり」と昔から言われている通り、数学ができれば受験ではすごく有利になりますが、もうそんなレベルの話ではなくなりつつあります。「人生は数学なり」なんて言われる時代もいずれは来るのかもしれません。数学の侵略は、現在進行中で人間社会に急速に広まりつつあります。数学ができるかどうかで人生が決まってしまう、そんな状態に近づいています。

 

 

数学は、勉強しておいた方がいいですよ。